■ディスプレイの反射防止(AR:Anti Reflection)による眼精疲労の低減効果

1. 目的

画面の見易さと眼精疲労(ドライアイ)の関係について調べるため、ディスプレイの反射防止の有無による被験者の瞬きの変化を測定し検証した。

2. 対象及び方法

瞬きの測定は、注視点解析装置 I View® (独SMI 社)を用いて、被験者の瞳孔径から判定した。両眼の裸眼視力 0.7 以上でドライアイを認めない 11名の被験者(男性 7 人、女性 4 人、平均年齢 29.5 歳)に対して、ディスプレイの前面に反射防止フィルムをセットした状態としていない状態で、35 分間 TV ゲームを行ってもらい、ゲーム前、ゲーム時、ゲーム後における5 分間の瞬きの回数を測定し比較した。また自覚症状は眼精疲労度を 0 ∼ 100 までとし、被験者自身がゲーム前後に評価を行った。

3. 結果

反射防止なし(A 群)と反射防止あり(B 群)において、ゲーム前、ゲーム時、ゲーム後の瞬きの回数は、それぞれ、15.2±4.9 と18.0±4.4、4.0±3.0 と4.6±3.8、22.5±10.9 と19.8±7.6(回/min)であった。各群において、ゲーム後の瞬きのベースに対する比をとると、1.50±0.61 と1.10±0.30 となり、有意にA 群における瞬きの回数が多かった。自覚症状についてはゲーム前と後で、A 群 43±13 と 72±18、B 群 40±16 と52±11となり、A 群の方が有意にゲーム後の眼精疲労が強い結果となった。

4. 結論

ディスプレイに反射防止フィルムをセットすることで、眼精疲労(ドライアイ)が低減出来ることが示された。